「STARBUCKS 無料カスタマイズ チョコレートソースとキャラメルソースの追加・増量 お好みで、お客様のドリンク・フードにぜひお試しください」と記された手書きのメッセージボードがスターバックスの某店舗で掲示されていました。

「カスタマイズ」は今の時代の潮流です。業種は変わって、モスバーガーを運営するモスフードサービスの櫻田厚会長兼社長はビジネス誌「2020 Value creator」(VALUE CREATOR社/353号)において、「手づくり感や新鮮さ、それから材料をカスタマイズするということが、コンビニには絶対にできないことなのだ。これが外食産業が生き残っていくひとつのパワーになる」と述べていました。「カスタマイズ」が重要としています。

「カスタマイズ」は外食産業だけに限らず、あらゆる業種・業態で重要となる概念と言えるでしょう。カスタマイズとは、個々の消費者やユーザーの好みに応じて仕様を変更することです。十人十色、千差万別の消費者やユーザーのニーズにできる限り応じることがカスタマイズに他なりません。

全体最適から個別最適へと時代は進んでいます。時代の流れに適合したサービスを提供し、それをしっかりとアピールしていたスターバックスの某店舗は消費者ニーズをしっかり理解している店舗だと思うのです。手書きのメッセージというのも、個別感を演出していると言えます。

スターバックスでは、顧客に発信する情報も店舗によって大きく異なります。冒頭の某店舗では、近隣のあじさいの見どころをメッセージボードで紹介していました。当該店舗でアイスコーヒーのテイスティングを行うイベントの告知も行っていました。地域の顧客にカスタマイズした情報を発信しています。

顧客によっては、購入したコーヒーのカップに個別のメッセージが添えられることもあります。「勉強頑張ってください」「いつもありがとうございます」といったカスタマイズされたメッセージです。個別感が演出されています。

■ カスタマイズの行き着く先とは

カスタマイズの行き着く先は、顧客一人ひとりの好みや志向に合わせた商品・サービスを提供することです。カスタマイズできる、主要商品・サービスに付随するオプションの提供と充実は欠かせません。加えて、顧客一人ひとりの好みや志向に合わせた接客サービスが重要になります。たとえ不特定多数の顧客を相手にする商売だとしても、2回目以降の来店客であれば、前回の来店時の注文などの履歴から最適なカスタマイズされた提案を行うといったことがより求められていくようになるでしょう。

単に「いらっしゃいませ」「ありがとうございます」といった機械的な会話を行うだけの従業員しかいない店は今後淘汰されていくでしょう。「前回注文された商品にこちらの無料のオプションを付け加えたものがオススメですが、いかがですか?」といったカスタマイズされた提案を行える従業員の存在が求められていきます。繰り返しになりますが、不特定多数を相手にする商売においても必要です。

そうなると、重要となるのが接客サービスを行う従業員です。顧客一人ひとりにカスタマイズされた接客サービスを行うのは現場にいる従業員だからです。提案型の接客サービスは提案する権限が従業員に委譲されていなければ実現できません。画一的に上意下達でロボットのような行動をする従業員を育成するのではなく、従業員の自発性を育みバラエティ豊かな提案ができる従業員の育成が求められます。

ちなみに、冒頭のカスタマイズのメッセージボードの掲示は必ずしも全てのスターバックスの店舗で行われているわけではありません。個店の判断で掲示しているようです。つまり、冒頭の某店舗の従業員が自らの判断でカスタマイズの提案を行っているのです。これは権限委譲が行われていなければできないことです。

また、従業員の自主的な提案のため、カスタマイズの提案に温かみと説得力が生まれています。顧客はその提案を受け入れやすいとも言えます。本部から上意下達されたカスタマイズの提案であればそうはいきません。顧客はこの違いを敏感に感じ取るものです。

スターバックスはカスタマイズの重要性とそれを実現する従業員の重要性を十分に認識していると言えます。消費者や顧客のニーズを真に汲み取っている店だと常々思うのです。スターバックスの強さの秘密を垣間見ることができました。

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