マクドナルドは6月15日から7月上旬までの期間限定で「マックの裏メニュー」キャンペーンを開始しました。

定番商品の「てりやきマックバーガー」「チキンフィレオ」「ダブルチーズバーガー」など15種類の定番ハンバーガーに、ハラペーニョ(トウガラシの品種の一つ)、クリームチーズソース、スモークベーコン(各40円)をトッピングすることで、全285通りの裏メニューを提案しています。

■ 「カスタマイズ」は今の時代の潮流にある

いまの時代の商売の潮流は「カスタマイズ」にあります。カスタマイズは非常に面倒で効率的とは言い難いため、効率性を重視するチェーン店では敬遠される傾向にありました。しかし、時代の潮流に合わせて大手チェーン店でも導入するところが増えてきています。

効率性を重視することで有名な「ユニクロ」でさえ、面倒な「カスタマイズ」の潮流に舵を切っています。自分の体型や好みに合わせて全1183通りの組み合わせから選べるメンズシャツや全2112通りの組み合わせから選べるメンズジャケットの販売を開始しています。

ここにきて、日本のマクドナルドでもカスタマイズできるメニューの販売を始めました。

マクドナルドといえば、スピーディーにメニューを提供することで知られています。以前、会計終了後から60秒以内にメニューを提供できない場合はハンバーガーの無料券を配るというキャンペーンを行ったことがあります。スピード提供を重視している象徴的なキャンペーンといえるでしょう。

スピードと効率性を重視するマクドナルドが、面倒な「カスタマイズ」できるメニューを販売開始したことは、期間限定とはいえ象徴的で画期的といえます。

裏メニューということで、裏メニューのメニュー表は通常のメニュー表の「裏側」にあるという、遊び心ある仕掛けを行っています。また、メニュー表や告知ポスターの一部の文字を左右反転させて表記するという遊び心も取り入れています。

自分の好きな定番バーガーとトッピングにネーミングをつけてツイッターでツイートすることで2000円分の「裏マックカード」が抽選で当たるという、遊び心のあるプロモーションも行っています。

日本のマクドナルドは「カスタマイズ」への流れに舵を切ろうとしているようです。

■ 米マクドナルドでは本格的な導入が進んでいる

実は、アメリカなどの一部の海外のマクドナルドでは、すでにカスタマイズの本格的な導入が始まっています。バンズは形状などが異なるものを複数の中から選べ、パティは枚数を増やすことができます。野菜はピクルスやレタス、トマトなどを加えることができ、チーズやソースは複数種類の中から選ぶことができます。ベーコンやキノコ、パイナップルなどを追加することもできます。

今回の日本のマクドナルドの「マックの裏メニュー」でのカスタマイズは、3種類のトッピングのみを組み合わせることができるという限定的なものです。おそらく、試験的な意味合いが強いのでしょう。この試験結果により、カスタマイズを拡大させていくのかどうかを判断していくのではないでしょうか。

■ マクドナルドの「カスタマイズ」の今後の課題

課題は「スピード提供」と「価格」にあります。時代の潮流はカスタマイズにあるとはいえ、消費者がマクドナルドに求める主要な要素に「スピード提供」は位置しています。実際に複数店舗の状況を確認してみましたが、「マックの裏メニュー」の提供に手間取っていて、注文客は長い時間待たせられていました。

「価格」はやや割高な印象を受けます。一つのトッピングで40円です。三つトッピングすると120円です。本格的な導入の場合は、20〜30円程度に抑えるべきでしょう。具材の変更は無料でできるようにもするべきです。気軽にカスタマイズできるとは言い難いといえます。

とはいえ、今回の「マックの裏メニュー」の「カスタマイズ」は好意的に受け止められているようです。マスコミにも多く取り上げられ、宣伝効果としては十分過ぎるといえるでしょう。今後に期待したいところです。

【女子大生のハンバーガー店経営物語】マイケル・E・ポーターの『競争の戦略』と『競争優位の戦略』のエッセンスがわかる一冊。はたしてすみれはハンバーガー店を立て直すことができるのか。

 icon-arrow-circle-right 詳しくはこちら