家具・インテリア・生活雑貨小売業大手の「ニトリ」が絶好調です。

ニトリホールディングスの2017年2月期第1四半期(3〜5月)決算は、売上高が1370億3300万円(前年同期比14.9%増)、営業利益が272億5600万円(30.9%増)、当期利益が169億2100万円(42.9%増)となりました。大幅な増収増益です。

■ ユニクロとは桁違いの利益率を実現した

営業利益率は19.9%となっています。これは、他に類を見ない数値です。たとえば、高い利益率で有名なユニクロを運営するファーストリテイリングの最新(16年8月期第2四半期・累計)の営業利益率は9.8%です。大手企業で営業利益率が10%を超えることは滅多にあることではありません。ユニクロでさえ10%を下回ることがあります。しかし、ニトリは10%越えどころか、およそ20%という驚異的な数値を叩き出しています。

直近5年の売上高と営業利益を確認します。売上高は、12年2月期は3310億円、13年は3487億円、14年は3876億円、15年は4172億円、16年は4581億円となっています。営業利益は、12年は579億円、13年は615億円、14年は630億円、15年は663億円、16年は730億円となっています。

直近5年では、売上高と営業利益ともに一貫して増加しています。営業利益率は15.9〜17.6%と非常に高い数値で推移しています。

■ 自前で物流機能を構築

ニトリは高品質の商品を低価格で販売するSPA(製造小売業)です。SPAとは、製造から販売まで一貫して自社で行うビジネスモデルのことです。しかし、ニトリは従来のSPAとは一線を画しているところに特長があります。

従来のSPAでは、輸入・通関業務や保管、流通などの物流業務は商社や専門会社に外部委託することが一般的です。これらを自社で行うには巨額のインフラ構築費用が必要になるからです。しかし、ニトリは物流を自前で行うために早い段階から物流機能に対して投資を行っていきました。従来の製造小売業の機能に高度な物流機能をプラスして、新たなビジネスモデルとして「製造物流小売業」を確立したのです。

ニトリは自社で物流を担うことで大幅なコスト削減を実現し、低価格での販売を実現しています。

■ 物流のロボット化で大幅なコスト削減を実現した

ニトリの物流機能の進化は現在も進行中です。特筆すべきは倉庫の「ロボット化」でしょう。ニトリは人手をできるだけ介さずに物流の効率性を高めるため、今年の2月に子会社のホームロジスティックスの通販発送センターでロボット倉庫「Auto Store」を稼働させました。導入は国内初となります。

「Auto Store」はロボットがコンテナの出し入れを行う自動倉庫型ピッキングシステムです。高密度に収納されたコンテナの上に敷かれた専用レールの上をロボットが縦横無尽に走行し、コンテナの入出庫を行います。「Auto Store」の導入により、商品のピッキング等の作業時間の大幅な短縮と精度向上を実現しました。作業効率が3.75倍向上し、在庫面積を40%削減することができたとしています。

また、梱包用段ボールの自動裁断機「BOX ON DEMAND」も同時導入し、物流の効率化を実現しています。「BOX ON DEMAND」は、被包装物のサイズに合わせた段ボールを自動で製造する機械になります。様々な形状・サイズの段ボールを1個から製造することができます。作業の効率化を実現するだけでなく、労働環境整備にもつながっています。

こうした物流の効率化は数値として如実に表れています。2017年2月期第1四半期(3〜5月)の販管費率は34.6%です。16年2月期(通期)の37.2%と比べて、大幅なコスト削減を実現したことがわかります。直近5年の通期の販管費率は35.8〜38.1%の間で推移しているので、「Auto Store」や「BOX ON DEMAND」により販管費を抑えることができたといえます。

他社では見ることができない高度な物流体制を自前で構築したことが、ニトリの好調な業績を支えているといえそうです。

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