昨今の店舗型ビジネスで難しい対応を迫られているのが「採用」でしょう。時給をアップしても人材が集まらない、集まったとしてもすぐに辞めてしまう、人材が定着しないといった声があります。

ここ数年、有効求人倍率は上昇傾向にあります。しかし、店舗型ビジネスでの求職者数は十分に多い状況とはいえません。どこも採用に苦戦しています。ということは、他の産業に人手が奪われていると考えることができます。

たとえば、建設業界では人材の採用を強化しています。アベノミクス効果や東京オリンピックの開催決定などにより、日本各地で建築物の建設ラッシュが起きています。多くの人手が必要となっている状況です。なりふり構わず人材をかき集めています。

また、景気回復の期待感から店舗型ビジネスにおける企業の採用意欲は向上しています。同業界の中での人手の確保の争いが激しさを増していることも個店における人手不足の要因と考えることができます。

話は少し変わります。現代はモノが溢れていて、モノを消費する時代からコトを消費する時代へと移行しています。このことは何度も触れました。

実は、モノの消費からコトの消費に移行しているのは消費者だけではありません。働く人である労働者も、モノの消費からコトの消費に移行しているのです。ここでのモノは給与と置き換えられ、コトは職場の人間関係と置き換えることができます。

もちろん、給与は採用において重要な要素です。給与は適正な額を提示する必要があります。ただ、以前に比べて時間を共にする人との関係を重視する傾向が強まっていきました。給与だけでは得られないコトが求められるようになりました。

「働くなら楽しくて実りがあるところで働きたい」と思う人が増えています。こうした考え方が求職者の間で広がりを見せています。しかし、そのことを真に理解している採用側の人間が少ないというのが現状です。採用者と求職者との間に認識のズレが生じているのです。

「職場において働きがいを見いだせなかった」

「毎回同じことの繰り返しで目標をもてなかった」

上記は、従業員が辞める理由の主な例です。採用者側の人間としては「給与を与えているのだからとにかくやってよ」といった意識になりがちです。どちらが正しい正しくないというのは問題ではありません。問題なのは、「意識のズレ」があることなのです。

店舗型ビジネスでの現在の労働市場は労働者優位です。雇用者側が労働者側に歩み寄る姿勢がないと、人材は確保できない時代になっています。特に規模が小さい企業はなおさらです。

■ 働き方改革で採用は好転する

職場の人間関係を良好にするためにはこの意識のズレをなくす必要があります。雇用者側が労働者側に歩み寄る姿勢が大事です。そして「働きがい」を与える必要があります。

働きがいを与えるために重要となるのが「重要な仕事を任せる」ことです。誰にでもできる仕事ではなく、その人にしかできない仕事を任せるのです。任せられた人のやる気は何倍にもなります。

これを実現させるためには「任せるチカラ=権限委譲」が重要となります。仕事を創りだして任せるのです。これは言葉で言うのは簡単ですが、実際に行うのは難しいものです。なぜなら、権限委譲の主な責任は委譲された者にあるのではなく委譲者にあるからです。

さて、冒頭の「採用」です。求職者は職場の人間関係が良いところに職を求める傾向が強まっています。求職者は応募したい店を客として訪れることで職場の人間関係のおおよそを理解することができます。

人間関係が良い職場とはどのようなものなのでしょうか。人間関係が良い職場というのは、突き詰めると「同じ価値観を共有する仲間が集まる場所」です。

では、「同じ価値観を共有する仲間が集まる場所」の核となるものは何でしょうか。それは「仕事」です。なぜなら、職場は仕事をするためにあるからです。仕事を通じて共に価値をつくりだせる職場である必要があります。つまり「やりがい」があるかどうかが問われます。

やりがいのある仕事をしている集団こそ、職場の人間関係が良いと言うことができます。採用を成功させるためには、実は職場の「仕事」が大事になるのです。やりがいのある仕事を従業員に提供できている店に人は自然と集まるものです。

求人をかけても人が集まらないのは、一番の問題はやりがいのある仕事を提供できていないことにあるといえます。高い給与を提示することも大事ですが、やりがいのある仕事を提供することも、採用を成功させるための重要な要素となるのです。

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