「ご希望の商品はありません」

このような言葉がでてくる店員がいる店には誰も寄りつかなくなります。

欠品はどうしても発生してしまいます。しかし、店舗型ビジネスにおいて欠品は「悪」です。販売機会ロスにより、売り上げの拡大のチャンスをフイにしてしまうからです。

欠品は極力発生させないようにしなければなりません。簡単な話のようにも思えます。しかし、欠品と双璧をなすもう一つの「悪」である「過剰在庫」の存在が話を複雑にします。

過剰在庫は商品鮮度の低下、廉価販売による収益の低下、在庫費用の増加、作業効率の低下といった問題を発生させてしまいます。欠品による販売機会ロスを恐れるあまり、過剰在庫に陥ってしまうことで収益性が悪化してしまうことは珍しいことではありません。

欠品と過剰在庫はトレードオフの関係にあります。しかし、止揚しなければならない問題です。

欠品を発生させないように努めなければなりませんが、欠品は現実問題として発生してしまうものです。問題となるのが、欠品が発生した後の対応です。「大変申し訳ございません」と真摯に謝罪することは大切です。しかし、それだけでは不十分です。

真摯に謝罪することは大事ですが、謝るだけなら猿でもできます。私たちは人間ですから、猿以上のことをしなければならないでしょう。猿にできなくて人間にできることは、欠品時での対応では「代替案の提案」になります。

「ご希望の商品はありません」は最悪です。「ご希望の商品はありません。大変申し訳ございません」では不十分です。

「申し訳ございません、ご希望の商品は大変人気のため売り切れてしまったのですが、それ以上に人気があって私イチオシの◯◯があるのですが、こちらはいかがでしょうか?」といったように代替案を提案することが大事です。

代替案を提案することにより新たな販売機会を得ることができます。代替案を提案できるように日頃から訓練するべきといえるでしょう。これは癖づけの問題です。

欠品時に代替案を提案できるようにロールプレイングをするといいでしょう。たとえば、スタッフに二人一組になってもらい、一人は顧客役で、もう一人は販売員役になってもらいます。

顧客役の人は「◯◯がないのですが」と言うようにします。販売員役の人は「代わりに◯◯がありますがいかがでしょうか」と代替案を提案するようにします。

このようなロールプレイングを繰り返すことで、代替案を提案する癖がつきます。また、「◯◯の代替商品は△△、□□の代替商品は▽▽」といったような、代替案のリストを予め用意しておくのも効果的です。そのリストをスタッフに渡し、ロールプレイングを行います。

全てのスタッフが代替案の提案ができるようにトレーニングしていきましょう。
欠品時の代替案の提案の徹底で失客を防ぎ、販売機会を確保することができます。

■ 過剰在庫の問題が話を複雑にしている

もう一つの「悪」である過剰在庫についてです。欠品を恐れるあまり、過剰在庫を抱えてしまう店は少なくありません。売り上げは確保できているのに、なぜか利益が残らないといったことが起きていないでしょうか。

理由の一つとして過剰在庫が考えられます。ある小売業の店の倉庫はいつも在庫で満ち溢れていました。売り場にだしきれない在庫がたくさん倉庫に眠っているのです。

倉庫の在庫を確認してみると、2、3ヶ月前に納品したものが沢山ありました。明らかにその商品は劣化していました。商品として販売できないものもあり、廃棄処理することになりました。利益を低下させる要因となっていたのです。

さらに、その店は倉庫の整理にかなりの時間をかけていました。商品搬入のたびに倉庫内を整理しているのです。無駄な人件費が発生していたため、利益を低下させる要因となっていました。

「欠品が怖くて多めに発注している」とのことです。その気持ちはわからなくもありません。ただ、計画性をもって発注を行っているのであればまだいいのですが、どうもそうではありませんでした。場当たり的に発注しているのです。それでは過剰在庫になってしまうのも無理はありません。

過剰在庫になってしまう最大の原因は場当たり的な発注にあります。場当たり的ではなく、きちんとした根拠から導きだした適正在庫を把握したうえでの在庫コントロールを行わなければなりません。

これは、過剰在庫に対する対策だけでなく、欠品に対する対策にも当てはまることです。適正な在庫コントロールは的確な需要予測により実現できます。

的確な需要予測を行うためには、過去の販売実績の数値や将来の売上計画、他の商品との関連性、競合状況といったあらゆる情報から判断しなければなりません。特に「過去の販売実績の数値」は非常に大事です。未来は過去から導きだすことができることが多いからです。

商品ごとの販売実績値は常に把握していきましょう。精度の高い需要予測により適正な在庫コントロールができるようになります。欠品と過剰在庫の問題が解消でき、売り上げと利益の拡大が実現できるでしょう。

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