上司の部下に対する最大の責務は、部下を成功に導くことです。上司と部下の関係というと、上司が部下を「管理」するという思考になりがちです。

上司が部下を管理することは必要なことです。しかし、管理が目的になってしまうと部下は育ちません。

ミスが多いスタッフがいました。上司はそのスタッフに対していつも怒っていました。ミスを徹底的に指摘して、ミスが発生しないように部下を管理していました。

ミスがないかを洗いざらしに調べ、ミスが発生しないか常に目を光らせていました。徹底的に管理しました。背後霊のように上司が部下の後を追っていたのです。

短期的にはミスは減りました。しかし、根本は解決していませんでした。上司の管理が緩くなると、またミスが目立ち始めました。

上司はまた怒りだします。管理を強めます。一時的にミスは減りました。しかし、またミスが目立つようになりました。この繰り返しです。

これでは部下は育ちません。部下を管理しているだけだからです。萎縮してしまい殻に閉じこもってしまうだけです。むしろ退化している場合もあります。

■ 部下に寄り添う気持ちがありますか?

上司の役目は部下を成功に導くことです。課題は何か、なぜミスをしてしまうのか、ミスをしない方法はないのかといったことを上司が部下にアドバイスすることが大事です。

先ほどのスタッフは辞めてしまいました。聞き取り調査をしてみると、上司の叱責と管理が嫌になって辞めてしまったとのことでした。

もちろん管理は重要です。時には叱ることも必要です。ただ、店舗型ビジネスは軍隊ではありません。軍隊であれば徹底した管理型の統制が必要です。しかし、店舗型ビジネスは雇用体系が緩やかな組織で成り立っています。管理型の統制では限界があります。

部下のミスが多いのは、半分は上司の責任です。「ミスをしてしまう部下」と「部下のミスを誘発してしまう上司」で二人に責任があります。

ミスを防止するための方法を教える、ミスが発生するメカニズムを一緒に考える、悩みを抱えていることが原因でミスが発生しているのであれば悩みを解決してあげるといったことが大事です。寄り添うことが必要です。

「部下のミスはすべて上司の責任」と思うぐらいの責任感が必要です。「部下のミスの責任は自分がすべて負う」と思うぐらいの覚悟が必要です。上司の部下に対する最大の責務は、部下を成功に導くことです。「ミスを恐れず突き進め」と言える度量が必要です。

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