売れていない店には共通点があります。いくつかありますが、そのうちの一つとして「統一感がない」ことを挙げることができます。統一感がないというのは、焦点が絞りきれずに色々なものを詰め込んでいる状態です。

ドン・キホーテのようにあえて統一感をださない店舗もありますが、それは統一感がないことを売りにしているからです。一般の店舗には当てはまらないケースといえます。

店舗側の人間としては、とにかく顧客に訴求したいという気持ちが勝ってしまうため、様々な販促物を店内外に掲示しがちになってしまいます。

「こだわりをわかって欲しい」

「価格の安さをアピールして集客しよう」

「うちの商品は全てが良質だから、全てをお客様に知って欲しい」

「協賛企業から販促物をタダでもらったから全て使っておこう」

とにかく訴求することを優先して、あれもこれもと販促物を掲示してしまいます。そうなると、いつの間にか店舗に統一感がなくなってしまうのです。本当にその販促物や掲示物は必要なのか、販促物や内装は統一感があるのか、今一度点検してみてください。

特に「色」には細心の注意を払ってください。売れている店の多くは、店内がおよそ2色で50%以上を占めています。ここでいう「2色」というのは厳密に区分けされた色ではありません。だいたいの系統としての区分けの色で2色に集約されているということです。

売れている店の多くが「ホワイト系」と「ブラウン系」の2色で統一しています。顧客が落ち着く色なのでしょう。ただ、必ずホワイト系とブラウン系の2色に統一しなければならないというわけではありません。「この店のイメージカラーは◯◯と◯◯の2色だよね」と誰もが認識できることが大事です。色は意識的に管理する必要があります。

■ 言葉の管理も必要

色を管理することの重要性を述べましたが、「文字」の管理も重要です。商品・サービスを訴求する場合、文字(言葉)を使って訴求します。その際に文字の分量に気をつける必要があります。

色と同じで、あれも伝えたい、これも伝えたいとなると、文字が氾濫してしまって顧客は思考停止に陥ってしまいます。本当に伝えたい情報が霞んでしまいます。

業種・業態によっては、あえて情報過多にすることが有効になる場合もあります。例えば家電量販店などは、商品・サービスの機能性などを訴求していくために情報過多になってしまうのはやむを得ないでしょう。

以前に比べれば、家電は機能性に加えてデザイン性も求められるようになりましたが、そうはいっても家電は機能性が価値のコアになるため、それを訴求するために情報過多になってしまうのは致し方ない面があります。

こうした一部の業種・業態を除けば、店舗型ビジネスでは文字による訴求はできるだけ少なくするべきです。もちろん、伝えなければならないことは、しっかりと文字で訴求する必要があります。

ただ、不要な情報まで文字にして訴求しているケースが少なくありません。店舗側の人間と顧客との間に認識のギャップがあるのです。本当にその情報が必要なのか、点検する必要があるでしょう。

■ 佐藤可士和氏とスティーブ・ジョブズの哲学とは

ユニクロの「ユニクロ ソーホー ニューヨーク店」をデザインしたアートディレクターの佐藤可士和氏は、「余計なものを足していくのではなくて、削ぎ落とす。僕のデザインのやり方は、つねにそうです」と述べています。店舗をデザインする上で示唆のある言葉ではないでしょうか。

売れている店は同氏が言うように余計なものが少ないことがほとんどです。不要なものは削ぎ落とされています。特に「文字」にそれが顕著に表れています。無駄な文字はないか、点検してみましょう。

文字は分量に加えてもう一つ注意しなければならない点があります。それは「字体」です。同じ文字でも、例えば「明朝体」と「ゴシック体」とでは、与える印象が大きく異なります。

字体は他にも数えきれないほどの種類が存在します。メッセージ性に合わせた字体を選ぶことが大事です。色と同じで「統一感」が重要となります。字体はできるだけ統一するか絞りましょう。

店舗のデザイン性を高めるためには統一感をだすことが重要です。佐藤可士和氏も言っているように、デザイン性を高めるには「削ぎ落とす」ことが大事です。不要なものは「捨てる」という勇気も必要です。

スティーブ・ジョブズは「何かを捨てないと、前に進めない」と言いました。iPhoneやMacにおいて、不要なものを捨てることでデザイン性を高めることができました。

店舗のデザイン性を高めるために不要なものを捨てましょう。統一感を重視しましょう。

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