あるスターバックスを訪れた時のことです。店員が店内の顧客の席に出向いて、コーヒーの試飲を勧めに回っていました。

商品・サービスを顧客や見込み客に無料で試してもらうことは非常に大事なことです。飲食店や食品小売業であれば、試食や試飲を行います。小売業であれば、商品をパッケージから出して、実際に触れて試すことができるようにします。サービス業であれば、10分お試しサービス、初回無料サービスといったことを実施します。

いずれにしても、無料で試してもらうことは非常に大事です。スターバックスでも当然にそれを行っています。これは特筆することではないのかもしれません。

ただ、先に挙げたスターバックスでは、他の店ではほとんど行われていないことがありました。私の経験では初めてです。それは、「試飲と共に、試飲した感想を顧客に書いてもらう」ということです。

「よろしければ、後ほど回収に伺いますので、ご感想をお書きいただけないでしょうか」と言われました。試飲のコーヒーと共に小さなメモ用紙とボールペンを渡されました。

私は快く応じることにしました。最初は、顧客の声を集め、その顧客の生の声を店内に掲示して、販売促進につなげようとしているのかと思いました。

顧客の生の声は強力な販促手段となります。顧客の「美味しい」といった声が多数あれば、他の顧客は安心して購買できるからです。試飲とセットで行うことで、顧客の声をかき集めているのだろうと当初は思いました。

返報性の原理を取り入れていると思っていました。返報性の原理とは、人は他人から何かしらの報酬を受けた場合、そのお返しをしなければならないといった感情を抱くことをいいます。先ほどのスターバックスでいえば、無料の試飲で報酬を与え、見返りとして顧客の声を受け取るということです。しかし、店員に聞いてみると、どうもそうでもないようでした。

顧客の声を店内に掲出するのか店員に聞いたところ、「店内には掲出しません。スタッフの間で共有するために感想をいただいているだけです」と言われました。販促として利用するのではなく、ただ単に顧客の感想が聞きたいという想いから、顧客から感想を聴取しているのです。

もしかしたら全社的な方針なのかもしれません。ただ、店員さんの言葉からは、その店の従業員が自発的に行っているように感じ取れました。従業員が主体的に顧客の感想を吸い上げようとしているという、他の店ではなかなか見られない、従業員の意識の高さを感じ取ることができました。

さすが、スターバックスだと思いました。従業員の意識が高く、主体的に行動できています。職場に「QCサークル」ができています。QCサークルとは、職場内で自発的に品質管理活動を行う小グループのことです。

「自発的に」というのがポイントです。上層部から言われて行動するのではなく、現場の従業員が自発的に、店のあらゆる品質を高めていこうとする取り組みです。QCサークルができている店は強いといえます。

あなたの店にQCサークルはできているでしょうか。全従業員が「店を良くしたい」と思っているかが問われるのです。

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