日本企業の体力が高まっています。

2017年6月18日付日本経済新聞は「日本経済新聞が上場企業(金融など除く)対象に集計したところ自己資本比率は15年度より0.8ポイント上昇し、40.4%になった。集計可能な1982年度以降で最高だ」「2016年度に初めて4割を超えた」と報じました。

自己資本比率とは自己資本が総資産に占める比率のことです。自己資本とは株主から預かったお金や会社が蓄積したお金のことで、返済義務がない資金となります。4割は安定的な水準とされています。

日本の小売企業をいくつかピックアップし、2016年度の自己資本比率を挙げてみます。

イオン(連結):12.9%
セブン&アイ・ホールディングス(連結):42.4%
ヤマダ電機(連結):46.6%
三越伊勢丹ホールディングス(連結):43.4%
ニトリホールディングス(連結):80.7%

ニトリの自己資本比率の高さが際立っています。借金を含む負債が少なく、豊富な現預金があるため実質無借金です。稼いだ利益を溜め込んでいるため自己資本が膨らんでいます。

イオンの自己資本比率の低さも際立っています。約2兆円の銀行業における預金や約1兆円の長期借入金といった負債の合計が6兆円を超えています。一方、自己資本は1兆円超程度です。

自己資本比率は一般的に高いほど良いとされています。倒産リスクが小さく、負債の債権者にとっては歓迎できるといえます。とはいえ、自己資本比率が高いということは、さらなる負債を抱える余裕があるとも判断できます。そのため、一概に高ければ良いということにはなりません。

ところで、「自己資本」に似た概念に「純資産」と「株主資本」があります。それぞれ微妙に概念が異なります。会計基準によって構成要件や呼称が異なるので、本稿では日本基準に沿って大まかに説明します。

企業は資産を保有しています。企業の財務状況を表す貸借対照表では、「資産」という括りで表します。資産は「負債」と「純資産」に分かれます。

純資産は、「株主資本」「その他の包括利益累計額」「新株予約権」「非支配株主持分」で構成されています。

ちなみに、株主資本は「資本金」「資本剰余金」「利益剰余金」「自己株式」で構成されています。

株主資本とその他の包括利益累計額の合計が「自己資本」になります。

簡単にまとめると、純資産の一部が自己資本で、自己資本の一部が株主資本になります。

自己資本比率は、「自己資本÷資本」で求めることができます。

2016年度(2017年2月期)のイオンの貸借対照表から自己資本比率を算出してみます。

株主資本は1,070,259百万円、その他の包括利益累計額は61,121百万円なので、自己資本は1,131,380百万円です。

資産の8,750,856百万円で自己資本の1,131,380百万円を割ると自己資本比率が算出されます。

自己資本比率=1,131,380百万円÷8,750,856百万円=12.9%

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