出光の増資が決定しました。

出光興産は7月19日、同社の創業家が新株発行の差し止めを求めた仮処分申し立てで、東京高裁が19日、創業家側の即時抗告を棄却する決定がなされたと発表しました。棄却決定を受け、出光は株式発行を予定どおり実施するとしています。

出光は公募増資により発行済み株式数の約3割にあたる4800万株の新株を発行します。そのため、創業家の持ち株比率は33.92%から26%程度に下がります。3分の1超を下回ることになるため、単独では合併を否決できなくなります。

東京高裁は、出光が新株発行後すぐに昭和シェル石油との合併承認を議案とする臨時株主総会を開く可能性が低いと判断したようです。会社法では、企業が著しく不公正な方法で募集株式の発行を行った場合、株主はその差し止めを請求することができると定めています。

報道によると、創業家は最高裁に抗告しないものの、引き続き合併に反対していくようです。出光は合併に向けた臨時株主総会を直ぐに召集することが難しいため、創業家との直接対話などを通じて説得を続けるとみられます。

ところで、出光と昭シェルの合併の話題において、持ち株比率について「3分の1超」という言葉がよくできてきます。これはどういうことを意味しているのでしょうか。

株主総会で3分の1超の反対があれば合併は否決となります。逆にいうと、3分の2以上の賛成で可決となります。これは、合併が3分の2以上の賛成を必要とする「特別決議」が必要なためです。

特別決議とは、議決権をもつ株主の過半数を定足数(必要最小限の出席員数)とし、その3分の2以上の賛成によって成立する決議の一種のことです。株式会社の株主総会で、会社経営の根本にかかわる議案についての決議には特別決議が必要になります。合併は会社経営の根本にかかわる議案なので特別決議が必要になります。

出光のケースの場合、出光としては3分の2以上の賛成を得て合併したい思惑があります。一方、創業家は3分の1超の反対で合併を否決したい思惑があります。そのため、出光は公募増資によって創業家の持ち株比率を減らし、3分の1以下にすることで否決できないようにしたいのです。

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