ファーストリテイリング傘下のジーユー(GU)は衣料品の追加生産を新興国から中国に移すようです。

2017年9月12日付日本経済新聞は「消費地である日本により近い中国で追加生産することで、30日で投入できる体制を構築する」と報じました。

「追加発注から店舗に並ぶまでの期間は、東南アジアなどに比べ1〜2週間早い」(日本経済新聞同記事)といいます。納期を短くすることで売り逃がしを防ぎたい考えです。

懸念されるのが人件費です。「中国の人件費はベトナムの2倍、バングラデシュの4倍」(日本経済新聞同記事)ということなので、中国に移すことで人件費の増加は避けられません。

今後の人件費のさらなる上昇も懸念されます。三菱東京UFJ銀行が発表したレポート「アジア・オセアニア各国の賃金比較(2017年5月)」によると、中国・上海の一般工の16年の月額賃金は07年と比べて2.4倍、中国・深センで同1.8倍と大きく上昇しています。今後も上昇することが予想されます。

ファストリは人件費の低さから、中国から新興国に工場生産の軸足を移してきた経緯があります。そうしたなかジーユーの追加生産を新興国から中国に移すのは、納期を短くすることで素早く店頭に商品を補充することで、売り逃がしを最小限に抑えたい考えがあるからです。

ジーユーでは売り逃がしが課題となっています。需要予測を見誤ったため、17年3〜5月期ではトレンド商品の数量が少なかったがために売り逃がしが生じました。それが一つの要因となり、既存店売上高が計画を下回り、減収に陥ることとなりました。

このような売り逃がしを防ぐために、追加生産した製品を素早く日本に届けることができる中国での生産を増やす考えです。人件費の増加コストは売り逃がしを減らすことでカバーできると考えたのでしょう。また、納期が短いため、余分な在庫を減らすこともでき、売り切りのための値引き販売を抑制することもできます。

今後は、トレンド商品の初期生産を東南アジア、追加生産を中国とすることで、売り逃がしの低減による売り上げの増加と、在庫抑制によるコスト低減の両立を目指したい考えです。

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