訪日外国人が増加の一途をたどるなか、「夜遊び経済」に注目が集まっています。

JTBは9月中旬から約1カ月間の期間限定で、品川プリンスホテル(東京都港区)において訪日外国人向けの和太鼓ショー「万華響」を開催しています。世界で活躍する和太鼓グループが公演を行います。夜の公演の開始が午後8時半からということもあり、訪日外国人の「ナイトライフ」の充実化に一役買いそうです。

訪日外国人向けのナイトライフの充実化は喫緊の課題です。日本政府観光局(JNTO)が訪日外国人を対象に09年に実施した調査において、「夜の閉店が早い。もっと長く開けてほしい」という不満の声があがっています。夜に遊べる店やスポットが少ないということでしょう。このように、日本のナイトライフに不満を感じている訪日外国人は少なくありません。

日本政策投資銀行と日本交通公社が16年に行った訪日外国人を対象にした調査では、「日本旅行で不満だった点」という質問に対して「ナイトライフ体験」を挙げた人は7番目に多かったといいます。コンテンツに対する不満の中では、「現地の人が普段利用している安価な食事」に次ぐ順位で、「ブランド品や宝飾品のショッピング」や「伝統的なスポーツの観戦」、「ドラマや映画のロケ地の見物」などよりも上位の不満となっています。

訪日外国人が楽しむ日本のナイトライフといえば、東京・新宿にある飲食店街「新宿ゴールデン街」で飲むことが有名でしょうか。ディープな東京を味わえるとして人気があります。ただ、それ以外で東京で有名なところを挙げろと言われると、答えに窮してしまうのではないでしょうか。六本木や渋谷などが考えられますが、楽しめる客層に偏りがあるなど、積極的にお勧めできるとは言い難い面があります。

そうなると、米ニューヨークのブロードウェーのようなナイトライフが楽しめる産業が日本にも必要ではないでしょうか。ミュージカルなどのエンターテインメントを夜遅くまで楽しめるような施策が日本でも必要です。万華響のように、幅広い層の訪日外国人が楽しめる日本独特の芸術資源を使った産業の育成が求められます。

文化庁によると、文化芸術資源を使って稼ぎだされた経済規模である「文化GDP」は、日本の場合、11年度が全体の1.2%の5兆3804億円といいます。諸外国の3〜4%と比べて規模の割合が小さい状況です。逆にいうと、これからの成長産業であるともいえます。文化芸術資源を掘り起こすことで、ナイトライフの活性化にもつながるでしょう。

JNTOによると、2016年の訪日外国人客数は前年比22%増の2403万9000人です。政府は20年に4000万人、30年には6000万人に増やす目標を掲げています。目標を達成するためにも、ナイトライフの充実化は避けて通れないといえます。夜遊び経済の活性化が求められているといえそうです。

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