J・フロントリテイリングが好調です。

2017年3〜8月期連結決算(IFRS)は、売上高が前年比6.0%増の2345億円、本業の儲けを示す営業利益が24.1%増の266億円でした。

訪日客向けの販売が復調しました。免税売上高が昨年から52%伸びました。半年で200億円を超えています。主力の大丸心斎橋店(大阪市)では売り上げの28%が免税売上高となっています。

訪日客の消費が下支えしましたが、逆に訪日客頼みの状況も浮き彫りとなっています。訪日客が少ない地方店は厳しい状況です。地方店を中心に大丸と松坂屋の15店のうち8店が減収です。15店の入店客数は合計1億人で前年比1.9%増加した一方、地方店を中心に6店が前年を下回りました。

そうしたなか、4月に開業した商業施設「GINZA SIX」で活路を見出したい考えです。

初年度の売上高の目標を600億円、年間入店客数を2000万人とし、売上高と客数とも順調なペースで推移しているといいます。また、営業利益は期初の計画を大きく上回る見通しを示しています。

10月13日付日本経済新聞は「8月までの入店客数が700万人を超えた。山本良一社長は『目標の年間2千万人に届きそうだ』との見通しを示す」と報じています。ペース的に入店客数に関しては目標を達成しそうです。

GINZA SIXでは大胆な吹き抜けなど従来の百貨店にはない店舗空間を演出することで新たな百貨店像を示そうとしています。そして、成功体験を大丸や松坂屋などに波及させたいところです。

GINZA SIXは多くの客で賑わうなど好調のようにも見えますが、そうとは言い切れない面もあります。決算説明において、食品については「随所で売り切れが発生」とし好調ぶりを具体的に表現している一方、ファッションについては「着実に顧客固定化が進展」と無難な表現だったからです。食品について“売り切れが発生”と具体的に表現したのとは対照的に、ファッションについて“着実に”と曖昧に表現したのが気になるところです。

私はよくGINZA SIXを訪れます。ただ、多くの客で賑わっているものの、買い物袋を持った客の姿を見つけるのが難しことがほとんどです。食品フロアは混雑し、かつ購買している客が少なくないのですが、ファッションフロアは人影が少なく、いたとしても見ているだけの客が少なくありません。

また、入店客数について“700万人”という具体的な数字が出た一方、売上高と客数については“順調なペースで推移”という曖昧な表現だったことが気になるところです。売上高は目標を下回る可能性があるため公表できなかったと考えることもできます。

とはいえ、GINZA SIXは開業したばかりです。もう少し長い目で見ていく必要があるともいえます。新たな百貨店像を見ることができるのか、注目していきたいところです。

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