景気循環の影響を除いた経済の成長率を表す「潜在成長率」が近年伸び悩んでいます。

内閣府「月例経済報告」》で発表されている日本の潜在成長率を確認します。1980年代には3〜4%台に上ったものの、バブル崩壊で一気に下降していきました。2000〜2007年までは概ね1%前後で推移し、08年で0%近辺に沈んだものの、その後は景気回復などの影響で1%程度まで回復しています。しかし、近年は伸び悩みを見せている状況です。

潜在成長率が低下した最大の要因は設備投資の減少です。製造業を見てみると、08年のリーマン危機前の05〜07年度の営業利益は累計で61.8兆円ありました。直前の02〜04年度の合計の設備投資(32.1兆円)の1.9倍です。

一方、14〜16年度の営業利益は累計で51.1兆円と、11〜13年度の合計の設備投資(33.5兆円)の1.5倍にとどまります。営業利益に対する設備投資の寄与度が下がっていると考えることができます。

潜在成長率は企業の設備(資本)、労働力、企業の技術進歩や効率化による生産性(全要素生産性)の3つの要素から算出されます。

近年は全要素生産性がある程度寄与しているものの、設備投資が大きく足を引っ張っている状況です。労働力に関しても、雇用調整などの影響で寄与度が十分に高まっていない状況です。

デジタル化経済が潜在成長率を抑えています。デジタル化で先端を行く企業は必ずしも直接的に製品を作るわけではないため、多くの設備投資を必要としないからです。

また、一般家庭へのインターネットの普及も影響しています。家庭内で経済活動が完結する環境(例えば旅行や航空便をネットで手配する)が広がるなどで潜在成長率に寄与しないケースが増えているためです。

【無料メールマガジン】メルマガ「売上倍増戦略講座」が無料です。

下記フォームからお申し込みください

 

空メールでも登録できます