米トイザラスは3月15日、米国で運営している全735店を閉鎖し、米国事業を清算すると破産裁判所に届け出たことを発表しました。

米国ではアマゾンを代表とするネット通販やウォルマートなどの大手小売業に押されて業績が低迷していました。昨年9月に連邦破産法11条(日本の民事再生法に相当)の適用を申請しました。

米トイザラス、破産申請。不採算店舗の閉鎖とネット通販対策が必至

ただ、米国内の店舗のうち業績の良い約200店については、カナダ事業と一緒に売却することで存続させたい考えです。

日本トイザらスが運営する「トイザらス」「ベビーザらス」は約160店あり、米国本社破綻以降も平常営業しています。米国と日本は別法人のため、日本への影響は限定的という考えもありますが、今後の行方は予断を許さない状況です。

3月16日付日本経済新聞は「日本トイザらスの現在の株主は特別目的会社のLLC1とLLC2の2社だが、これらは香港に本社を置くトイザらス・アジア・リミテッドの傘下にある。そして米本社はアジア・リミテッドに85%出資している。日本トイザらスの経営の支配権はやはり米本社にある」と報じ、日本への影響も考えられることを示唆しています。

日本トイザらスは1989年に米トイザラスと日本マクドナルドの合弁により設立されました。91年に国内1号店をオープンしています。91年ごろから始まった長期にわたる平成不況で国内消費が鈍るなか、低価格と品そろえを武器に日本の玩具市場を席巻しました。

日本トイザらスはメーカーから直接取引を行うことで低価格販売を可能にしました。「エブリデー・ロー・プライス」「豊富な品ぞろえ」「完全在庫」により競争力を高めて成長していったのです。当時は零細玩具小売店が多く、百貨店や量販店は定価販売だったことが追い風となりました。

日米構造協議で米国の圧力により大規模小売店舗法の規制緩和が実現したことも追い風になりました。これによりロードサイドに大型店を出店できるようになったためです。国内2号店のオープンセレモニーにブッシュ大統領(当時)が駆けつけたことが象徴的でしょう。米国の政府と企業が一体となって日本市場に風穴を開けたのです。

そして日本トイザらスは年10店ペースで出店を続け、2004年には国内150店目の店舗をオープンしています。

こうして日本トイザらスは成長を果たしてきましたが、それ以降は苦戦するようになります。消費者がセルフサービスを敬遠したほか、ロードサイドにおいて人口が減少し、ネット通販が台頭したこともあって、同社の業績は次第に悪化していったのです。不採算店の閉鎖を進めたこともあり、店舗数は頭打ち状態が続いています。