イオンがグループの不採算事業の整理に着手しました。

英国の婦人服・インテリアブランド「ローラアシュレイ」からの撤退表明に加え、傘下のカスミが保有するCD・ゲーム販売店「ワンダーコーポレーション」の株式を手放すことも決定しました。

ローラアシュレイはイオン傘下のローラ アシュレイジャパンが運営していますが、ライセンス契約が18年9月に満了となるのを機に撤退します。国内にある約100店のほか、台湾や香港にある店舗を加えた約120店すべてで同社による店舗販売を終了します。

ローラアシュレイの日本第1号店がオープンしたのは1985年。89年に英国のサッチャー首相が、90年に同アン王女が日本の店舗を訪れています。こうしたことから、ローラアシュレイ事業は小売業の国際化を象徴する出来事と評されました。それから30年以上が経過しましたが、近年は販売不振が続いています。

ワンダーコーポはカスミの家電販売事業「カスミ家電」として88年に発足。2000年に商号変更し、CDやゲームの販売を中核事業としてきました。ワンダーコーポも、インターネットにおける音楽配信の拡大などの影響により、近年は販売不振に陥っています。

こうした状況を受けて、事業再生に定評のあるRIZAPグループへの売却を決定。RIZAPは第三者割当増資を引き受け、5月までにワンダーコーポを子会社化します。

イオンは19年2月期までの中期経営計画で営業利益3400億円という目標を設定しています。17年2月期の1.8倍になる数値で、そのハードルは決して小さくありません。

イオン、デジタル化に5000億円投資する中期経営計画を発表

しかし、イオンは約300もの連結子会社を抱え、その中には赤字の企業も少なくありません。イオンの売上高に占める営業利益の割合は近年2%台となっており、同業他社と比べて物足りない状況です。不採算事業が足を引っ張っています。

今後の焦点となるのが、不振が続くダイエーです。17年2月期に約70億円の営業赤字を計上している状況ですが、イオンはダイエーを18年2月期までに黒字化する目標を掲げています。また、売上高は17年2月期に約3000億円だったものを20年2月期に7000億円にすることを明らかにしています。

ダイエー、18年2月期に営業黒字化の見込み
イオン、3年後の20年2月期に売上高16%増の9.5兆円。ダイエーは7000億円。ようやく公表

イオンを取り巻く環境は厳しさを増しています。同業に加え、ネット通販やコンビニエンスストア、ドラッグストアなど異業種との競争が激化しています。より一層の不採算事業の整理が求められているといえそうです。