政府は6月15日に閣議決定した2018年の経済財政運営の基本方針(骨太の方針)で中小企業と小規模事業者を対象に「IT・決済端末の導入やポイント制・キャッシュレス決済普及を促進する」と明記し、19年10月に予定する消費税率10%への引き上げ時に、中小の小売店や飲食店に対してキャッシュレス決済の導入を支援する方針を示しました。

6月24日付日本経済新聞によると「必要な端末を配布するほか、買い物代金の一部をポイントで還元するための補助を検討する」「買い物や飲食をする人にポイントを付与するためのお金を小売店に補助する案も出ている。購入金額の2%程度を、増税から1〜2年に限って補助することを軸に検討を進める」といいます。

政府は日本のキャッシュレス決済の比率を25年までに現状の2割から4割まで引き上げる目標を掲げています。日本のキャッシュレス決済は海外と比べ遅れており、経済産業省の調査によると、韓国は9割、中国は6割、欧米は4〜5割に上るといいます。

韓国では政府が主導する形でクレジットカード利用促進策を推進してきました。一定規模の店舗にクレジットカードの取り扱いを義務付けたほか、クレジットカードの利用に対して所得控除を行うなどしています。

日本ではキャッシュレス決済が遅れていますが、訪日客が増えていることもあり、対策は急務といえます。経産省によると、現金しか使えないことに不満を持つ訪日客は4割に上るといいます。また、キャッシュレス化が進まず現状のままで東京五輪・パラリンピックが開催される20年に訪日客が4000万人となった場合、約1.2兆円の機会損失が発生するという試算があるといいます。

経産省は8月末にまとめる19年度予算案の概算要求までに、制度や予算規模などの詳細を詰める考えです。