セブンが都内の団地で移動販売を開始

 セブン-イレブン・ジャパンは10月25日、東京都内で初となる移動販売を練馬区の団地内で始めた。高齢化が進む団地内で買い物を手助けし、売り上げを伸ばしたい考えだ。

 移動販売ではおにぎりや弁当、サンドイッチなどの日配食品、ソフトドリンク、カップ麺などの加工食品、アイスクリーム、冷凍食品など約150種類を販売する。

 セブン-イレブンは2011年5月に「セブンあんしんお届け便」の名称で移動販売を始め、近くに小売店がなく、住民の高齢化が進む地方の過疎地を中心に移動販売車76台を導入してきたが、都内では初となる。

 セブン-イレブンが移動販売を始めた練馬区光が丘7丁目地区は高齢化が進み、買い物に不便・困難を感じている人が増えている。こういった“買い物弱者”は増えており、大都市でも運用がますます広がりそうだ。大手コンビニエンスストアではファミリーマートが11年に始め、ローソンが12年から取り組んでいる。

買い物弱者を巡るビジネスが活況

 買い物弱者に注目が集まったのは、11年3月に発生した東日本大震災の時だ。被災により、多くの小売店や輸送機関が機能不全に陥った。飲食料品や日用品を扱う小売店に人が殺到し、商品供給は追いつかず、商品は瞬く間になくなった。交通機関が機能不全に陥ったこともあり、多くの買い物弱者が発生した。

 そうしたなか、大手コンビニが移動販売車で被災地の買い物弱者に飲食料品や日用品などを届けたことが話題となり、これをきっかけに移動販売ビジネスに注目が集まるようになった。コンビニのほか、コープ(生協)や大手スーパーなどが力を入れている。

 一方で、12年に創業したとくし丸(徳島市)が移動販売ビジネスで頭角を現し、注目が集まっている。とくし丸のビジネスモデルは自社で移動販売をせず、提携の事業者が移動販売車を運行して販売する方式。とくし丸が契約した地元スーパーの商品を、移動販売を運行する提携事業者が仕入れて販売する。とくし丸は契約スーパーから毎月定額のロイヤルティーを受け取り、提携事業者は売り上げの一部をスーパーから受け取る。

 とくし丸は急速に成長している。契約する小売店は約130店にまで増えた。沖縄県と宮崎県を除く45都道府県に事業範囲が広がっている。こういった例もあり、移動販売ビジネスは今後、さらに広がりそうだ。