千趣会が大規模リストラと業績の下方修正を発表

 「ベルメゾン」ブランドのカタログ通販大手、千趣会は10月26日、業績不振により大規模なリストラを実施すると発表した。希望退職者を募るほか、本社を売却し、星野裕幸社長は引責辞任する。

 希望退職はグループの全従業員の約15%にあたる280人を年内に募る。45歳以上の正社員らが対象。特別退職金を支給するほか、希望者には再就職支援を行う。特別退職金は特別損失として計上する見込み。

 コスト削減のため資産の処分を実施する。分散しているオフィスを大阪と東京の両本社に集約するほか、大阪市北区にある現在の本社ビルを売却する。大幅に増加していた商品在庫の削減と集約を進める。

 経営の責任を取る形で星野裕幸社長が10月31日付で辞任し、顧問に退く。後任社長には梶原健司取締役が11月1日付で昇格する。

 特別退職金を特別損失として計上する見込みになったほか、通信販売事業が不振のため、同社は2018年12月期通期の連結業績予想の下方修正を合わせて発表した。売上高は前回発表予想より65億円少ない1125億円(前の期比10.7%減)、最終的な儲けを示す純損益は前回発表予想より92億〜105億円少ない90億〜103億円の赤字(前の期は110億円の赤字)としている。

千趣会を殺したのは誰? 業績回復の秘策は?

 千趣会は主婦を主なターゲットに、衣料品やインテリア、雑貨などをカタログ通販で販売し事業を拡大してきた。しかし、ユニクロなど専門店が台頭したほか、アマゾンなどネット通販やメルカリなど個人間で物品を売買する市場が拡大、顧客を奪われ、業績が低迷した。

 千趣会の売上高は10年前の08年12月期には1582億円あったが、08年のリーマンショックの影響による急速な消費減退や競合との競争激化で10年12月期には1368億円まで低下した。その後盛り返して1400億円台を確保するようになったが、15年12月期から悪化し、17年12月期には1259億円まで低下した。17年12月期の純損益は110億円の赤字に転落している。主力の通販事業は17年12月期まで3期連続で営業赤字だ。

 千趣会はカタログ通販からネット通販に軸足を移すことで業績回復を図る。16年度に7580万部だったカタログの発行部数は翌17年度は4割弱減って4740万部となった。18年度はさらに減る見通し。その一方でネット通販に力を入れる。カタログの発行・送付コストは1部あたり200円程度とネット通販の30〜40倍とされる。ネット通販にシフトすることで費用対効果を高め、収益の改善を図りたい考えだ。