大塚家具が8割引きセールを延長 その狙いは?

 業績不振が続く大塚家具は、最大8割引きの「在庫一掃セール」を1カ月ほど延長して11月下旬まで実施することを決めた。セールは好評だという。

 セールは9月下旬から、有明本社ショールーム(東京・江東)など全国12店で始めた。当初は10月28日までの予定だったが、11月25日まで延長した。店舗売上高は9月まで14カ月連続で前年を下回っており、セールにより10月は前年を上回りたい考え。

 大塚家具のホームページでは、64万6000円のベッドフレームを12万9000円、115万円のアームチェアを46万円にするなど高い割引率での販売を前面に打ち出している。

セール延長の目的は現金確保? 在庫削減? 売り上げ確保?

 同社は売り上げ不振により資金繰りが厳しい。2015年12月末に109億円あった現預金は、18年6月末には22億円まで減った。これまで、豊富にあった投資有価証券の一部を売却して運転資金に充ててしのいできたが、それも18年6月末には17億円まで減っている。セールの延長により現金を確保し、当座の運転資金に充てる狙いがありそうだ。

 大塚家具では在庫削減も課題となっている。市場の縮小や、父娘が経営方針を巡って激しく対立した「お家騒動」の影響により売り上げが低迷、適正な在庫消化が進まず、在庫がだぶつくようになった。17年12月末時点で、同社は在庫として100億円以上を計上している。売れない在庫ばかりが残れば品ぞろえの質が低下し、さらに売れなくなるという悪循環に陥る。それを断ち切るため、セールを実施した面がある。

 ただ、大胆な値引きセールは一時的な売り上げ増には貢献するものの、利益が増えるかは不透明だ。セール前の18年1〜6月期は営業損益が35億円の赤字だった。純損益は20億円の赤字となっている。18年12月期通期の業績予想は営業損益が51億円の赤字、純損益が34億円の赤字とし、いずれも3期連続の赤字になるとしている。

 大幅な値引きはさらなるイメージの悪化につながるリスクもはらむ。「大塚家具は安っぽい」というイメージが定着してしまえば、高級志向の顧客の離反が避けられない。同社は現在、支援先を探しているが、抜本的な対策を講じて収益を改善させなければ、いずれ現金が枯渇することに変わりはない。セールは単なる時間稼ぎにしかならないだろう。大塚久美子社長の今後の戦略が改めて問われそうだ。