成長を見込み有機野菜の販売を強化

 12月11日付日本経済新聞は〈イオンは欧州で有機食品専門店を手掛ける仏ビオセボンに出資する。同社が保有する19.9%分の自社株を近く取得する。出資額は数十億円とみられる〉と報じた。仏ビオセボンへの出資を通じてノウハウを磨き、新たな成長分野を開拓したい考えだ。

 イオンはすでに「ビオセボン」ブランドの有機食品専門店を国内に7店舗展開している。16年6月にビオセボンの親会社との折半出資会社、ビオセボン・ジャポンを設立し、同年12月に日本1号店となる「ビオセボン麻布十番店」(東京・港)をオープン。その後、出店を重ねた。

 イオンは有機野菜の販売を強化しており、20年にグループ全体で農作物の販売額に占める有機野菜の割合を5%にまで高める方針を打ち出している。〈現在約15億円の有機野菜の売上高を100億円に伸ばす〉(同記事)考えだ。その中核を担うのがビオセボンとなるわけだが、〈「数年後に50店規模まで増やす計画」(ビオセボン・ジャポンの土谷美津子社長)〉だという。

 有機野菜は日本では市場がまだまだ小さいが、今後の成長が見込める。日本の市場規模は約1300億円で、5兆円弱の米国や約1兆円の独仏に及ばないものの、環境配慮や健康への意識の高まりで有機野菜を求める人は日本でも増えており、今後は市場が大きく伸びる可能性がある。

 一方、消費者の有機野菜への関心は高まっているが、価格がネックとなっている。有機野菜は小規模農家が多く生産地が点在するため、集荷に手間とコストがかかり、店頭価格が高くなる傾向がある。物流網を整備するなどして流通コストを抑えた上で、取扱量を増やすなどして店頭価格を下げることが求められそうだ。