景気後退が現実味を帯びる

 日本銀行が4月1日に発表した3月の全国企業短期経済観測調査(短観)は、景気に与える影響が大きい大企業製造業の景況感を示す業況判断指数(DI)がプラス12で、前回の昨年12月調査から7ポイント悪化した。悪化は2四半期ぶりで、悪化幅は2012年12月以来、6年3カ月ぶりの大きさ。中国の景気減速や半導体を含むIT関連需要の調整が下押し圧力となった。

 大企業製造業の業種別では、素材・加工いずれの業種も悪化傾向にあり、計10業種で下落した。汎用機械が過去最大の27ポイント悪化した。非鉄金属は21ポイント悪化した。

 世界経済の後退リスクが指摘されるなか、日本の景気後退が現実味を帯びてきた。過去のデータを見ると、DIが直近のピークから13ポイント以上低下すると、実際に景気後退につながっている。直近のピークは17年12月のプラス25で、今回のDIはそれから13ポイント低下している。日本の名目国内総生産(GDP)に占める製造業の割合は足元で約2割とかつてと比べて低下しているため、必ずしも経験則が当てはまるわけではないが、景気拡大が持続するか正念場に入っていることは間違いない。

 3カ月後を示す「先行き」は4ポイント悪化のプラス8。世界経済の停滞感から先行きを見通せない企業心理が明らかとなった。

 最近の大企業非製造業の景況感は3ポイント悪化のプラス21だった。業種別では、卸売が14ポイント悪化、運輸・郵便が8ポイント悪化した。先行きは1ポイント悪化のプラス20だった。

 DIは景況感が「良い」と答えた企業の割合から「悪い」と答えた割合を差し引いた値。調査は約1万社を対象に2月25日~3月29日に実施した。

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