コンビニ時短営業拒否が独禁法違反の恐れ

 4月24日付朝日新聞デジタルは〈コンビニの店主が24時間営業の見直しを求め、本部がこれを一方的に拒んで店主に不利益を与えた場合、公正取引委員会は独占禁止法の適用対象とする方向で検討に入った〉と報じた。

 〈公取委の複数の幹部によると、バイトらの人件費の上昇で店が赤字になる場合などに店主が営業時間の見直しを求め、本部が一方的に拒んだ場合には、独禁法が禁じている「優越的地位の乱用」にあたり得る、との文書をまとめた〉(朝日新聞デジタル同記事)という。

 一方、4月24日付読売新聞オンラインは〈「本部が24時間営業を決めることが一概に独禁法上の問題になるものではない」と述べ、個別事情に応じて判断する考えを示した。本部が補助金の支給や、加盟店料の引き下げなどの措置をとった場合には、該当しないと判断する可能性もあるとみられる〉と報じている。

 また、4月25日付日本経済新聞は〈独禁法に詳しい神戸大の川島富士雄教授は「時代の変化をふまえず24時間営業を強制すれば違反の可能性がある」とする。ただ、通常は本部が加盟店に一方的に契約条件の見直しを求めることなどが優越的地位の乱用と考えられるため、「加盟店が条件の見直しを訴えた場合に独禁法を適用するのはハードルが高い」という〉と報じている。

 営業時間短縮を求める加盟店の要望を本部が一方的に拒否した場合、独禁法に違反する可能性があるとの見解を公取委が表明したわけだが、実際に加盟店が条件の見直しを訴えたとしても、独禁法を適用するのはハードルが高そうだ。

 コンビニ各社は時短要望に対し柔軟に対応する考えを示している。店が赤字になるなどした場合、本部は補助金を支給するなどして対応していくことになりそうだ。一方で各社は大半の店で24時間営業を堅持したい考えで、公取委の「警告」の効果は不透明といえる。

 また、加盟店は時短営業をすることで契約更新や再契約が拒否されるとの不安から、本部が交渉を一方的に拒むことはなくても、多くの店は踏み込めないことが考えられる。

 経済産業省が実施したコンビニオーナーへの調査では、加盟店の6割で人手が足りず、4割がコンビニ本部に対して満足していないことが明らかになった。経産省は現状を問題視し、コンビニ各社に是正に向けた行動計画をつくるよう求めており、コンビニ大手は25日にも公表する。

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