データ・ノウハウの蓄積を加速させる

 8月12日付日本経済新聞は〈イオンは2020年にも中国で自前のネットスーパー事業を始める。自社開発するスマートフォンの通販アプリで注文を受け、現地にある自社の約70店舗から商品を配送する〉と報じた。

 現在のイオンの中国でのネットスーパー事業は、中国ネット通販大手の京東集団(JDドットコム)などのサイトに出品し、顧客からネット注文を受けてスーパーの店員が商品をピックアップして届ける仕組み。これだと購買データなどの収集に限界があるため、自前のネットスーパーを開発することでより多くのデータを獲得したい考えだ。

 さらに〈イオンは配送も自社主導の体制に切り替える。当初は店舗から半径3キロのエリアに最短1時間で届けるが、範囲の拡大などを検討する〉(同記事)という。

 中国では、ネット通販最大手のアリババ集団傘下の生鮮スーパー「盒馬(フーマー)鮮生」が最短30分以内に配送するなど競争は激しい。

 中国は小売り分野でのIT化が急速に進むほか、個人情報を活用した販促などもしやすい環境にあり、ノウハウを獲得しやすい。イオンは中国を実験の場とし、ITを使った店舗の開発を行ってきた。ネットスーパーについても中国で実験を進め、ノウハウを蓄積したい考えだ。将来は日本へノウハウを持ち込むことも検討する。

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